top of page
  • 執筆者の写真毛利仁洋

インド国民会議のマニフェスト


インドでは、先週から1か月以上に及ぶ下院議員総選挙が始まっています。


インド国民会議が公表したマニフェストで目を引くのが、いわゆるベーシック・インカムです。


マニフェストでは、一世帯当たり年間72,000ルピーを支給、目標は全世帯の20%である5,000万世帯とあります。予算としては、初年度はGDPの1%です。インドのGDPが約2.6兆ドルですから、2,600億ドルの予算となります。2年目以降はGDPの2%です。インドの経済成長とともに、この制度の予算は相対的に下がると見込んでいます。


特徴的なことは、この72,000ルピーを女性の銀行口座に送金するとなっているところです。男性に渡すと使い果たすということが容易に予見されるからでしょう。要するに、奥さん(お母さん)に渡しますということです。


ところで、国民会議は税制改正について具体的な数値目標を出していません。BJPは所得税法等の改正による減税によって貧困解決を提案しているのですが、ベーシック・インカムの導入は、これに対する国民会議のカウンターと見ることもできるでしょう。


閲覧数:7回0件のコメント

最新記事

すべて表示

インドの「2020-2021予算案」(8)

農業関連の次は健康・水・衛生です。 ・2025年迄に結核を根絶する。 ・2024年までに各州及び連邦直轄領に2000の内科病院と300の外科病院をつくる。 ・健康医療部門に、6900億ルピーの予算をあてる。 ・クリーン・インディア・ミッションのために1230億ルピーの予算を...

インドの「2020-2021予算案」(7)

各論の第一は農業・灌漑及び地方開発です。 政府は2022年までに農家の所得を倍増する目標に取り組んでいる。 2020-2021の予算は2.83兆ルピーであり、内訳は、農業・灌漑に1.6兆ルピー、地方開発に1.23兆ルピーとなっている。...

インドの「2020-2021予算案」(6)

財務大臣は、演説の前段を、次のような言葉でまとめています。 本予算案はすべてのインド市民に「暮らしやすさ」を提供することを目的としている。先に紹介した3つのテーマ、「意欲的なインド」「経済的発展」「思いやりのある社会」は「暮らしやすさ」の花束の花々だ。この花束を持つというこ...

Commentaires


bottom of page