インドでは、先週から1か月以上に及ぶ下院議員総選挙が始まっています。
インド国民会議が公表したマニフェストで目を引くのが、いわゆるベーシック・インカムです。
マニフェストでは、一世帯当たり年間72,000ルピーを支給、目標は全世帯の20%である5,000万世帯とあります。予算としては、初年度はGDPの1%です。インドのGDPが約2.6兆ドルですから、2,600億ドルの予算となります。2年目以降はGDPの2%です。インドの経済成長とともに、この制度の予算は相対的に下がると見込んでいます。
特徴的なことは、この72,000ルピーを女性の銀行口座に送金するとなっているところです。男性に渡すと使い果たすということが容易に予見されるからでしょう。要するに、奥さん(お母さん)に渡しますということです。
ところで、国民会議は税制改正について具体的な数値目標を出していません。BJPは所得税法等の改正による減税によって貧困解決を提案しているのですが、ベーシック・インカムの導入は、これに対する国民会議のカウンターと見ることもできるでしょう。
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